生成AIパスポート 試験対策教科書 公式シラバス(2026年2月試験以降)対応 / 作成 2026-08
試験対策シリーズ個人学習用・非公式

生成AIパスポート
合格までの教科書

一般社団法人 生成AI活用普及協会(GUGA)が実施する「生成AIパスポート試験」の全5章・シラバスの学習項目を、出題されやすい観点に沿って図解で整理した対策ガイドです。模擬問題22問付き。

年5回 2月・4月・6月・8月・10月(IBTオンライン) 60問 / 60分 四肢択一(一部複数選択) 受験料 11,000円(学生 5,500円・税込) 合格は無期限/証書+オープンバッジ発行

第0章 試験の全体像と戦略

「生成AIパスポート」は、生成AIリスクを予防するリテラシー(情報漏洩・権利侵害の注意点を含む)を問う資格試験です。プログラミング等の技術的専門知識は不要で、「AIを使う側」に求められる基礎知識が幅広く出題されます。

0.1 基本情報と年間スケジュール

項目内容(公式サイト・FAQより)
試験名生成AIパスポート試験
実施形式オンライン IBT 方式(パソコン/スマホ/タブレットから、受験期間中の希望時間で受験)
試験時間・問題数60分間 / 60問
出題方法四肢択一式(一部に複数選択を含む
出題範囲公式シラバス(2026年2月試験以降の現行版。毎年2月を基本に改訂あり)
受験資格制限なし(国籍不問。試験は日本語のみ・支払いも日本円)
受験費用11,000円(税込)。学生証が提示できれば 5,500円
結果発表試験実施月の翌月中旬頃。メール+マイページで合否通知
資格の有効期限無期限(シラバス改訂時に任意の「資格更新テスト」あり)
証明合格証書・オープンバッジ(ブロックチェーン採用のデジタル証明書)をマイページからダウンロード
2月 4月 6月 8月 10月 前月分=申込期間(例: 2月1日〜1/31) 受験期間=その月の1日〜月末(希望時間制・途中退出不可) 申込は通年可 受験期間中は次回以降分へ ※公式サイトの年間スケジュール表に基づく。変更の可能性がある。
図0-1 受験は年5回(偶数月)。申込期間と受験期間は月単位でずれている点に注意。

0.2 合格ラインと時間配分戦略

合否の基準点は公式に開示されていません(FAQ 008)。試験ごとの全受験者の得点集計結果が合否通知メールに記載されるのみです。そのため「7割で合格」等の具体的な数値を謳う非公式サイトは参考程度にし、シラバスの学習項目をそのまま覚えることを目標にしてください。
  • 1問あたり1分(60問/60分)。迷った問題は印をつけて後で戻るのが基本。
  • 複数選択問題が混在するため、設問文の「1つ選びなさい」と「選べ」の違いを毎回確認する習慣をつける。
  • 頻出の論点は「プロンプト設計・著作権・ハルシネーション・RAG・GPT系モデル・要配慮個人情報」(公開されている対策記事の問題傾向から)。第5章と第4章は特に丁寧に。
  • 公式テキスト(第4版)+公式サンプル問題+本ページの模擬問題を組み合わせるとよい。LINE公式アプリの○×クイズも併用可能(四肢択一ではない点に注意)。

0.3 禁止事項(最重要:AIツール使用は失格対象)

IBT試験のため、画面の撮影・録画や別端末の使用が制限されます。特に注意すべきは以下の通りです。

  • 試験問題を外部サービス・AIツール・検索サービスに送信して解答を取得する行為
  • Googleレンズ等の画像検索・OCR解析の利用、別端末(スマホ等)による検索・通信・記録
  • イヤホン・骨伝導デバイスでの音声通信、リモートデスクトップ・画面共有ツールの使用
  • 試験終了後のSNS・掲示板への問題内容投稿(出題情報の漏洩も禁止)
皮肉なことに「生成AIに聞いて合格する」対策は不正行為として失格になります。 本ページの内容を頭に入れた状態で臨むのが唯一の最短ルートです。

第1章 AI(人工知能)の基礎

1.1 AIとは・ダートマス会議・ロボットとの区別

AI(Artificial Intelligence、人工知能)とは、人間が持つ知的能力(認知・推論・判断など)を機械で実現しようとする技術の総称です。シラバス上のポイントは次の通り。

  • ダートマス会議(1956年夏):「人工知能」という用語がジョン・マカーシーらによって提唱された発祥の場とされ、AI研究の出発点と考えられています。第1章の出題で最も定番です。
  • AI ≠ ロボット:ロボットは物理的な「身体(ハードウェア)」を持つ装置であり、AIはその中に組み込まれる可能性のある「知能の仕組み」です。AIが必ずロボットの頭脳であるとは限らない(例: 対話アプリ)ことまで理解しておくと安全です。
  • AIの研究:人間や動物の知能を研究し、機械で再現・近似しようとする学問的取り組み(心理学・神経科学・数学・情報科学の交叉地帯)。

1.2 AIに知能をもたらす2つの仕組み:ルールベース vs 機械学習

AIが「賢く」見えるのは、大きく分けて二つのアプローチによるものです。

ルールベース(推論型) 人間がルールを記述 「もし〜ならば〜」判定 知識の記述がボトルネック(第二次ブーム) 機械学習(学習型) データを与え込む モデルが法則を自ら発見・更新 データと計算資源が鍵(第三次ブーム) ノーフリーランチ定理: 「すべての問題に最適」なアルゴリズムは存在しない。問題に応じて手法(教師あり/教師なし等)を選ぶことが前提。 機械学習の分類: 教師あり / 教師なし(クラスタリング・次元削減を含む)/ 強化学習 / 半教師あり
図1-1 知能をもたらす2つの仕組み。試験では「ルールベース=人間が記述」「機械学習=データから発見」の対比で出題されやすい。

機械学習の主要な手法(シラバスキーワード)

手法仕組み・要点
教師あり学習入力データと正解ラベルのペアを与えて学習。分類・回帰など「答え合わせ」が可能な問題向け。
教師なし学習正解を与えず、クラスタリング(自然なグループ分け)や次元削減(特徴の圧縮表現)のようにデータ自身の構造をモデルが自己発見する手法。
強化学習環境とのやり取りで「報酬」を得る行動を試行錯誤し、報酬最大化の方策を学ぶ(例: ゲームAI・ロボット制御)。
半教師あり学習ラベル付きデータが少量でも、未ラベルの大量データを併せて活用する方式。正解データの取得コストが高い場面で有用。

1.3 ニューラルネットワーク・過学習・転移学習

人間の脳とニューラルネットワーク:生物の脳は「ニューロン(神経細胞)」が「シナプス」でつながり、信号の重みを変化させることで学習します。これを模した人工ニューロン(ノード)を多数つないだものがニューラルネットワークです。層が深い構成をディープラーニング(深層学習)と呼び、重み(ウェイト)=情報への重要度の付け方が学習で更新されていきます。

入力(特徴量) 隠れ層(ノード) 出力 重み(学習で更新) 層を深く積み上げた構成がディープラーニング。画像認識は特徴量の階層的抽出として機能する。
図1-2 人工ニューロン(ノード)と重み。「AIが画像を認識する仕組み」「自ら学習して改善される仕組み」は、この重みの更新プロセスで説明されます。

過学習と対策・転移学習

  • 過学習(オーバーフィッティング):学習データに「暗記しすぎ」て、未知のデータでは性能が落ちる状態。逆に足りないのは未学習(アンダーフィッティング)
  • 過学習を避ける手法:正則化(重みの大きさをペナルティで抑制)、ドロップアウト(学習中にノードをランダムに無効化して過剰な依存を防ぐ)など。
  • 転移学習:あるタスクで広く学習したモデルの知識を、別の(データが少ない)タスクに活用する技術。少量データでも高性能なAIが作れる理由の一つで、近年のLLM活用(ファインチューニング)の基礎です。

1.4 AIの種類:弱いAI(ANI)と強いAI(AGI)

  • 弱いAI(ANI: Artificial Narrow Intelligence):特定の領域に特化した知能。現在実用化されているAIはすべてこれ(画像認識、翻訳、対話など)。
  • 強いAI(AGI: Artificial General Intelligence):人間のようにどの分野でも柔軟に思考・学習できる汎用的な知能。まだ実現していません。
  • 公式テキストはAIを能力の段階で整理しており、出題では「ANI/AGI の区別」と「特徴量(データを数値ベクトルとして表現する要素)」の用語理解がポイントです。

1.5 AIの歴史:第一次・第二次・第三次ブームとAIの冬

第一次ブーム(1950〜60年代) 探索・推論、トイプロブレム (チェス・迷路など) AIの冬 第二次ブーム(1980年代) エキスパートシステムの普及 (専門知識のルール化) AIの冬 第三次ブーム (2010年代〜) ビッグデータ+深層学習 期待と実績のギャップで熱が冷める時期を「AIの冬」と呼ぶ(現在までに複数回)。 第三次ブームの背景: ビッグデータ、GPU等の計算資源の低価格化、アルゴリズム(深層学習)の進展。
図1-3 「ブーム→冬」の往復が定番の出題パターン。各時代の代表技術(探索・推論 / エキスパートシステム / ビッグデータ+ディープラーニング)を対応させられる問題に注意。

1.6 シンギュラリティ(技術的特異点)

  • シンギュラリティ:AIが人間の知能を超え、その後はAI自身が開発を加速させて変化を人間が予測できなくなる転換点を指す概念。
  • 提唱・論じられた人物として ヴァーナー・ヴィンジ(用語の定着に貢献)と レイ・カーツワイル(2029年頃にAGI、2045年問題としてシンギュラリティ到達を予測したことで知られる)が出てきます。
  • AI効果:「人間の能力を推定しにくい」ため、AIの進歩速度を実感しにくく、予測が難しいという現象。カーツワイルの予測に対する批判材料としても論じられます。
第1章 まとめ: ダートマス会議(1956) / ルールベースvs機械学習 / 教師あり・なし・強化学習 / ノードと重み・過学習と正則化・ドロップアウト・転移学習 / ANI vs AGI / 三つのブームとその代表技術 / シンギュラリティ(ヴィンジ・カーツワイル・2045年問題・AI効果)— この語の「定義と対応づけ」がそのまま問われる頻度が高い。

第2章 生成AI(ジェネレーティブAI)

2.1 生成モデルの系譜:ボルツマンマシンからTransformerへ

生成AIとは、テキスト・画像・音声・動画などを「作り出す」AIです。その技術は、生成モデルの研究として蓄積されてきました。

生成モデルの誕生 ボルツマンマシン・制約付き(restricted) 自己回帰モデル(深層学習) 過去から順に次の要素を予測 (現代のLLM・画像生成もこの方式) CNN(畳み込みNN) 畳み込みで局所特徴を抽出 画像認識の基盤 RNN(回帰型NN) 隠れ層がシーケンス記憶を持つ LSTM: 長・短期記憶を門で制御 Transformer Attention(自己注意力)で並列化 位置エンコーディングで順序を補完 VAE(変分自己符号化器) エンコーダ→潜在ベクトル(+ノイズ) デコーダで再構成・生成 GAN(敵対的生成ネットワーク) 生成器×識別器の競争で学習 ディープフェイクの中核技術 GPTモデル(生成特化・自己回帰) BERTモデル(理解特化・双方向) ※派生: RoBERTa, ALBERT (a Lite BERT)
図2-1 生成モデルの系譜。出題では「各モデルの名前と役割(エンコーダ/デコーダ、生成器/識別器、隠れ層)」の対応を問う形が多い。

主要モデル早見表

モデルキーワード・役割
ボルツマンマシン / 制約付きボルツマンマシン統計物理学のエネルギー概念に着想した早期の神経ネット研究。生成モデルの祖と位置づけられる。
CNN(畳み込みニューラルネットワーク)「畳み込み」で画像の一部特徴を階層的に抽出。物体認識・画像処理の中核。
VAE(変分自己符号化器)エンコーダが入力を潜在ベクトルへ圧縮し、そこにノイズを加えてデコーダで再構成・新データ生成する。
GAN生成器(偽物を作る側)と識別器(本物か見抜く側)が敵対的に学習を繰り返す。ディープフェイクに多用。
RNN / LSTMシーケンスデータ(文章・音声)を扱う。隠れ層・リカレント層で過去の情報を保持。LSTMは門構造で長期記憶問題を改善。
Transformer2017年に提案。Attention(自己注意力 Self-Attention / Attention Mechanism)により文内の全単語間の関係を並列計算。位置エンコーディングで語順情報を付加。
GPT系Transformerを「次の単語予測」に特化させた生成モデルの系譜(GPT-1〜5)。OpenAIが中心に開発。
BERT系双方向に文脈を学習した理解特化モデル。事前学習はMLM(Masked Language Model: 隠された単語の予測)NSP(Next Sentence Prediction: 次の文の関連判定)。改良版にRoBERTa・ALBERT。
VAE: 潜在空間を通る生成 入力画像(データ) エンコーダ圧縮 潜在ベクトル+ ノイズでサンプル デコーダ再構成 生成画像(新データ) GAN: 生成器と識別器の敵対 生成器(偽造側) 識別器(判定側) 偽物 「本物か?」の判定を feedback
図2-2 VAEは「圧縮→潜在空間→再構成」、GANは「偽造と見破りの競争」。役割名(エンコーダ/デコーダ・生成器/識別器)がそのまま出題されます。

2.2 TransformerとAttentionのしくみ

Transformerが登場したことで、文章全体を並列処理できるようになり、大規模言語モデル(LLM)時代の土台になりました。押さえるべき概念:

  • Attention層 / 自己注意力(Self-Attention):一文の中の全単語同士が「どの単語と関係があるか」の重みを計算し、文脈を捉える仕組み。
  • 位置エンコーディング:Attention自体は語順を把握しないため、単語の位置情報を数値で付加する。
  • アーキテクチャ:モデル全体の構造設計(層数・幅など)を指す英語。GPTやBERTはいずれもTransformerアーキテクチャに基づいています。

2.3 ChatGPTの歴史:対話型AIの変遷とGPT系モデル

GPT-1(2018) GPT-2(2019) GPT-3(2020) InstructGPT(2022) RLHF導入 GPT-3.5 / ChatGPT(2022.11〜) GPT-4(2023) 2026年2月シラバスで追加言及された新モデル群 GPT-4o GPT-o1 / o3 / o4 GPT-4.1 / GPT-5 Sora(動画) Operator / Codex Image Generation oシリーズ=推論特化型 GPT-5は対話と推論を統合 Operator/Codex=エージェント型
図2-3 GPT系の系譜。「〜(年)に登場したモデル」「RLHFの導入」は定番の出題ポイント。新モデル群は「用途の分類」で問われます(マルチモーダル・Code Interpreter・GPTs は ChatGPT の機能面)。

ChatGPTを理解するためのキーワード

  • NLP(自然言語処理): 機械が人間の言語を扱う分野。テキスト生成AIはNLPの応用。
  • パラメータ: モデル内部の学習済み数値(重み)。規模=性能の指標になりやすい。
  • データセット: 事前学習に使う大量のテキスト群。品質・ライセンスが生成物の問題と直結します。
  • RLHF(Reinforcement Learning from Human Feedback): 人間の評価を報酬にしてモデルを改善する技術。InstructGPTで採用され、「有用・誠実・無害」な対話への調整に活用。
  • アライメント(Alignment): AIの振る舞いを人間の意図・価値と整合させる取り組みの総称。
  • ファインチューニング: 事前学習済みのモデルを特定のタスクでさらしく学習させて特化させる手法。
  • ハルシネーション(Hallucination): 事実ではない内容を「それらしく」生成する現象。第4章の「事実確認」とセットで必ず出題されます。
  • マルチモーダル / Code Interpreter / GPTs: GPT-4以降に画像・音声などを同時処理、コード実行環境を統合、ユーザーが独自カスタムGPTを作成できる機能など。

2.4 その他の主要生成AI(Gemini / Claude / Copilot)

サービス提供元・特徴
GeminiGoogle(DeepMind)。設計段階からテキスト・画像・音声・動画を統合するマルチモーダルを前提としたモデル。検索やドキュメントツールへの統合が進む。
ClaudeAnthropic。AIの安全性・倫理性に独自憲法(Constitutional AI)を掲げることで知られる対話モデル。長文処理・論理的推論が評価されている。
CopilotMicrosoft。GPT系モデルを活用し、OfficeやWindowsといった業務ソフトウェアに統合されたアシスタント群。
第2章 まとめ: 各生成モデルの「名称⇔仕組み(潜在ベクトル/敵対学習/隠れ層/Attention)」の対応、GPT系の年表とRLHF・ファインチューニング・アライメント、新モデル群の用途分類(推論・動画・エージェント・画像)— ここから「どのモデルが何に使うか」の実務問題が出やすい。

第3章 現在の生成AI(ジェネレーティブAI)の動向

3.1 生成AIが出来ることと主なサービス

テキスト生成 ChatGPT・Gemini・Claude 等 画像生成 DALL-E系・Stable Diffusion 等 音声生成(TTS) 文字→自然な音声へ合成 音楽生成 プロンプトから楽曲を生成 動画生成 Sora・Veo3 等 画像生成で押さえる技術語: リサイズ・正規化 / データの水増し=データ拡張(augmentation) リマスタリング(解像度向上・画質補正)/ 自己回帰モデルによる生成の主流化 動画生成は Google の Veo3 が代表例 — テキスト指示から連続フレームを予測する方式
図3-1 5つの生成カテゴリ。「どの入力形式に対応するか」の実務問題が出る想定で、各カテゴリの代表ツール名(Sora, Veo3, Claude/Gemini/Sora の画像機能など)を結びつけておく。

3.2 ディープフェイク(深層偽造)技術の危険性

  • ディープフェイクとは:ディープラーニング(GAN・VAE等)を使って、本人がしていない発言・映像・声を「本物らしく」生成する技術。
  • 偽情報(ディスインフォメーション):意図的に作られた誤情報の拡散。選挙世論操作・金融詐欺・名誉毀損などの社会的脅威として問題視されています。
  • 事件例:AIの音声・顔合成を悪用したCEOなりすましによる送金詐欺など、日本国内外で被害が報告されています(近年は数千万円規模の事例も)。
  • 法的規制の実態に注意:日本にはディープフェイクを「一律に厳格に禁止する包括的な専門法」はまだなく、不正競争防止法・著作権法・個人情報保護法・刑法(詐欺・名誉毀損)など既存法の適用と検知技術の開発が中心です。シラバスの出題で「ディープフェイクは厳格に法律で規制されている」という記述は不適切(誤り)になりやすい定番の罠です。

3.3 RAG(Retrieval-Augmented Generation、検索拡張生成)

RAGとは:LLMに頼る前に、企業独自の文書やデータベースを検索して関連情報を持ち寄り、その文脈を添えて回答を生成させる方式です。ハルシネーションの抑制と「自社データでの回答」の実現が目的で、2020年前後の研究提案から実務の主流になっています。

① オフライン: 文書準備 自社ドキュメント群(マニュアル・FAQ・社内資料) チャンク分割(小片に切る) ベクトル化(埋め込み)意味の近いものは数値も近い ベクトルデータベース意味検索に特化したDB ② オンライン: 質問への応答 ユーザーの質問 類似チャンクを検索 コンテキストに質問+検索結果を結合 LLMが回答を生成 RAGのメリット: ① 学習し直し不要で最新データへ対応可能(更新が安い) ② ハルシネーションを抑制 ③ 自社・非公開データの活用 — ユースケース: 社内ナレッジ検索、カスタマーサポート自動化、契約書・規程のQ&A
図3-2 RAGのパイプライン。「ベクトルデータベースが何を格納するか」「なぜ再学習なしで更新できるか」は典型的な出題形です。

3.4 AIエージェントとMCP(外部連携の標準)

AIエージェント:指示に対してLLMが自ら計画を立て、ツール(検索・コード実行・API等)を呼び出して目標達成まで自律的に進むシステムです。従来のチャットボットとの違いは「応答して終わり」ではなく「行動して完遂する」点にあります。

  • 仕組み: 計画(タスク分解)→ ツール選択・実行 → 結果の評価と修正、というループをLLMが制御します。
  • ツール事例: GenSpark(検索重視のエージェント)、Manus(汎用タスク遂行エージェント)、Skywork AI などが代表的です。
MCP(Model Context Protocol): Anthropicが提唱したオープンな標準規格 ホスト(Host) ChatGPT・Claude 等のAIアプリ クライアント(Client) ホストとサーバーを接続する仲介 ツールサーバー (検索API・DB・スプレッドシート) データソース (ファイル・社内システム) MCPの価値: AIモデルと外部ツール・データソースを「安全かつシームレスに接続」するための共通規格。 プラグイン方式で連携先を増やせる — AIエージェントが「ただのチャット」から「業務を動かす存在」になる基盤技術。
図3-3 MCPの三要素(Host / Client / Server)。出題では「誰が提唱したか」「何をつなぐ規格か」が中心です。
第3章 まとめ: 5つの生成カテゴリと代表ツール / ディープフェイクの危険性と「規制の実態(包括法なし)」/ RAGの仕組み・メリット・ユースケース / AIエージェントの特徴(自律遂行)とMCP — 2026年2月のシラバス改訂でRAGとAIエージェントが正式に追加されたため、最新の出題候補です。

第4章 情報リテラシー・法務・ガバナンス

4.1 インターネットリテラシー:情報の信頼性評価

AI時代は「生成された情報が大量に流通する時代」です。テキスト生成AIを有効活用するための前提が、情報リテラシー(ネットリテラシー)です。

  • 情報の信頼性評価: 出典の権威性・著者の専門性・公開日・裏付けできる二次ソースの有無を確認する姿勢。AI生成物は「それらしく見える」ため、鵜呑みにせず根拠確認(ファクトチェック)を徹底することが肝要です。
  • 偽情報(フェイクニュース・ディスインフォメーション)の拡散リスク: SNSでの誤情報の爆発的拡散。生成AIが低コストで本物らしい画像・動画・音声を作れるようになったことで、検証責任は利用者に移っています。
  • ハルシネーションとの関係: AI自身が偽情報を「事実として」生成し得るため、「情報の信頼性評価」は第5章の不得意事項と直結します。

4.2 セキュリティとプライバシー:フィッシング詐欺の分類

メール型 偽の金融機関・行政から SMS型(スミッシング) 短縮番号・URL付き通知を装う 電話型(ボイシング) AI音声で本人になりすまし 悪性サイト 偽ログイン画面でID盗取 共通の狙い: 本人ID・パスワード・ワンタイムコード等の個人情報を盗み、不正送金や情報漏洩につなげる。 対策: ① 送信元アドレス・URLの細部を必ず確認 ② 「緊急性」を煽る文面は疑う ③ 公式アプリから自分で開く(届いたリンクは押さない) ④ 多要素認証(MFA)の導入 ⑤ AI音声のなりすましに備え、送金前の「対面確認・合言葉」などの社内ルールを設ける
図4-1 フィッシング詐欺は媒体がSMS・電話まで拡大。AI音声合成(ディープフェイク)と組み合わせた新型詐欺への備えが問われます。

4.3 個人情報保護法の要点

生成AIに個人情報を学習データやプロンプトとして流し込む行為は、個人情報保護法上の「第三者提供」と見なされる場合があります。特に次の用語が頻出です。

要配慮個人情報・匿名加工情報・マスキング

概念内容
要配慮個人情報人種・信条、病歴、犯罪前科などのような「取り扱いに特別な配慮を要する」情報(旧法では「敏感情報」)。AI学習データへの流用は特に厳格な管理が求められます。
匿名加工情報2021年改正で導入。個人を特定できないよう加工し、一定の要件を満たせば第三者提供・再識別防止の努力義務の下に業務利用可能なデータ。AI開発での活用が期待されています。
マスキング(匿名化処理)氏名・住所などの特定情報を読み取れない形で加工する技術的処理。「匿名加工情報」とは法的地位が異なるため混同しないこと。
  • 第三者提供の原則: 原則として本人の同意が必要です。AIサービス(海外含む)にデータを渡す場合は、利用規約で「学習に使われますか」を確認する姿勢が問われます。

4.4 知的財産・肖像権・不競法

AIが生成した作品 著作権は認められるか? 日本(現行): 原則「著作権なし」 著作権法は「著作物の著作者=人間」を前提。 AI単独生成物は著作物性が認められず、 他人が自由に使えてしまう可能性がある。 実務上の対策 ① 人間の指示内容を記録(創作的な痕跡) ② サービスの利用規約で権利帰属を確認 ③ 商用利用前に専門家の相談・契約を結ぶ
図4-2 「AI生成物に著作権があるか」は国により扱いが異なります(米国では一定条件下で認める動きも)。日本法では人間による創作的な寄与が要件です。

権利の種類とAI利用時の注意点

権利・法律保護対象生成AI活用の注意点
著作権文章・画像・音楽などの創作的表現(著作者人格権を含む)学習データに無断で他人の著作物を用いるのは権利侵害になり得る。生成物が既存作品と酷似する「類似性」問題にも注意。
肖像権・公表権人の顔・姿を撮影・使用することに対する利益(民法710条上の慰謝料請求事由として判例で認められる)本人の許可なくAIに顔写真を学習させたり、生成画像に使ったりするのは侵害になり得る。ディープフェイクの法的根拠にもなります。
意匠権・特許・商標製品のデザイン / 発明 / 商品識別子AIに既存の意匠・特許図面を学習させる場合の利用制限。生成ロゴが登録商標と類似するリスク。
不正競争防止法(不競法)営業秘密、秘密にした技術情報(限定開示データ等)、偽装表示など社内文書・設計図などをAI学習に流した他社が利用するケースは「営業秘密侵害」になり得る。プロンプトへの社外秘情報の入力禁止規定との整合性が問われます。
刑法(詐欺・名誉毀損)財産・名誉AI音声のなりすまし送金詐欺、ディープフェイクでの名誉毀損は刑事罰の対象になり得ます。

4.5 AI社会原則とガバナンスの三本柱

AIガバナンス AIの適切な開発・利用を社会全体で支える枠組み 政府 法整備・ガイドライン策定 (AI事業者ガイドライン等) 企業 社内規程・リスク管理 (AI利用ポリシー・監査) 個人 リテラシーと倫理的利用 (本資格のねらい) 主要なAI原則: 説明可能性・公平性(Fairness)・プライバシー保護・安全性・透明性・人間による監視・責任の所在
図4-3 ガバナンスは「政府・企業・個人」が協力して機能する。本試験で問われるのは主に「個人の役割」と「各原則の定義」です。
  • AI社会原則(AI for Good 等): 人間中心の開発、公平性、説明可能性、プライバシー尊重、安全性・信頼性といった指針をまとめたもの。各国政府・業界団体が類似した原則を策定しています。
  • AI事業者ガイドライン: 経済産業省等が策定した、AI開発・利用企業が守るべき基本的な行動指針。2025年10月に改訂(v1.1)され、最新動向に対応した内容に更新されています。
  • AI倫理委員会: 企業内でAIの社会的影響・リスクを継続的に監視する組織。大規模利用企業では設置が進んでいます。

4.6 AI新法(AI推進法):日本初のAI関連法律

正式名称: 人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律(令和7年法律第53号。通称「AI新法」または「AI推進法」)。
  • 成立と施行: 2025年5月28日国会成立、6月4日公布(一部条文は同日施行)、2025年9月1日に全面施行されました。日本におけるAIに関する初めての法律です。
  • 性質: 「促進型」の法: 企業に義務を課すものでも、罰則を伴う規制法でもありません。「AIの利用を安全かつ円滑に進める」ための環境整備が目的で、事業者への自主的な取組(ガイドライン遵守・人材育成等)の呼びかけを柱としています。
  • 基本理念: AI技術の研究開発と活用の推進、AIによる経済社会の発展と国民生活の向上、人間中心の原則。
  • 組織: 内閣に「AI戦略本部」が設置され、政府全体のAI施策を統括します。関係府省庁の協議体も整備されました。
  • 出題ポイント: 「義務付与があるか」「罰則はあるか」(→ どちらもなし)、「施行日はいつか」(2025年9月1日)が定番です。
第4章 まとめ: リテラシー(信頼性評価・フィッシング分類)/ 個人情報保護法(要配慮情報・匿名加工情報・マスキングの区別)/ AI生成物の著作権(日本では原則なし)と肖像権・不競法 / ガバナンス三本柱とAI社会原則 / AI新法の性格(促進型・罰則なし・2025年9月施行)— 「法令の名称と施行日」「権利の種類」は暗記必須。

第5章 プロンプト制作と実例

5.1 LM / LLM とサンプリングのしくみ

N-gram(N文)モデル: 「直前のN個の語から次の語を予測する」古典的な言語モデルです。文脈の範囲が限られるため、ニューラルネットワークによる学習への移行がLLM時代の始まりとされます。

  • 事前学習(Pre-training): 大量のテキストから「次の単語を予測する」タスクでモデルを訓練する過程。ここで幅広い言語知識を獲得します。
  • サンプリングパラメータ: 生成時の挙動を制御する数値。
Temperature(温度): 乱雑さの度合い 低(例: 0.2)→ 高い確率の語に集中し、安定・正確 候補語の確率分布 高(例: 0.9)→ 分布が広がり、多様・独創的だが不安定 Top-p(核サンプリング): 確率の高い語を累積で p% まで選び、その中からサンプリングする方式。 低すぎると単調に、高すぎると無関係な語が混入します。用途(正確性 vs 発散)との対応を問われやすい。
図5-1 「正確性が欲しいなら低いTemperature」「発散したいなら高いTemperature」— 用途との対応を問う問題が出やすいです。

5.2 プロンプトの解剖学:4要素

プロンプト(Prompt)= AIへの指示文。良質なプロンプトは次の4要素から構成されます。

指示(Instruction) 何をやってほしいか 「要約して」「翻訳して」 背景(Context) 状況・役割・制約 「あなたはXXの専門家です」 入力データ(Input) 加工対象のテキスト等 (記事・データ・文章) 出力形式(Output) 結果の形・長さ・トーン 「箇条書きで3つまで」 例: 「あなたは営業支援の専門家です(背景)。次の顧客メールを要約し(指示)、3箇条書きで要点を答えてください(出力形式):『……』(入力データ)」 ゼロショット: 例なし / フューショット: 例を数個提示して品質と形式の安定性を高める手法。
図5-2 プロンプト4要素。「出力形式を指定すると何が安定するか」は典型的な出題形です。

5.3 基礎技法とビジネス応用

頻出のプロンプト設計技法

技法説明・効果
ゼロショット / フューショット例を提示しない/2〜3例を示す。形式の統一や曖昧さを減らす場合はフューショットが有効です。
役割指定(Role Prompting)「あなたはXXとして」と立場を与えることで、トーン・専門性・視点の一貫性が上がります。
ステップバイステップ(Chain of Thought)「段階的に考えてください」等と指示し、推論過程を出力させる。複雑な計算・論理問題の精度向上に有効です。
制約の明示文字数・形式(箇条書き/表)・使用禁止語など境界線を引くと逸脱が減り、後工程が自動化しやすくなります。
反復と改善(イテレーション)一度の出力で決めず、「もっと簡潔に」「第2点を深掘りして」と追記指示を繰り返す運用。

ビジネス応用例(シラバスの実例カテゴリ)

用途プロンプト設計の要点
文章作成・要約読者層と目的(社内共有/顧客向け)を指定。文字数と構成(見出し有無)を制約。
翻訳対象言語・文体(敬語レベル)・固有名詞の表記揺れルールを事前定義。
データ分析・コード生成入力データの形式(CSV列名等)と期待する出力(グラフ仕様、言語・フレームワーク)を明示。
カスタマーサポートRAGと組み合わせて自社FAQを参照させ、回答の範囲を制約してハルシネーション抑制。
アイデア出し・ブレインストーミングTemperatureを高めめに。後に人間が選別する前提で量を出させる設計。

5.4 テキスト生成AIの不得意なこと(重要)

  • 計算・数式処理: 長文の乗算や複雑な数式の精度が低い場合がある。Code Interpreter等のツール連携で補うのが実務です。
  • 最新情報: 学習データの截止(カットオフ)以降の事象を知らない。ニュース・相場・人事異動等は検索と組み合わせて検証必須。
  • 芸術的批判・主観的評価: 「美しいか」という価値判断は人間の文脈に依存するため、AIの回答は参考程度にとどめるべきです。
  • ハルシネーション(最重要): 存在しない法律条文・論文・人名を「それらしく」生成する現象。出典の確認と事実チェック(ファクトチェッキング)が必ず必要であり、「AIが出したから正しい」としてはいけない点が試験の核心です。
  • 文脈の長期記憶: 会話の前後関係が長いほど整合性が崩れやすい。重要な要件は都度プロンプトに再提示する設計が有効です。
第5章 まとめ: N-gram→ニューラルLMへの移行 / 事前学習とサンプリング(Temperature・Top-pの用途別使い分け)/ プロンプト4要素(指示・背景・入力データ・出力形式)+ ゼロショット/フューショット / 役割指定・CoT・制約明示・イテレーション / ビジネス応用5カテゴリ / 不得意事項とハルシネーションへの対応 — 「なぜその技法が有効か」の理由を述べさせられる問題に注意。

第6章 模擬試験(22問)

本ページの学習内容を総括するためのオリジナル問題です。実試験と同様に単一選択20問+複数選択2問構成にしています(このページの問題は公式とは一切関係ありません)。全問回答して「採点する」を押してください。

問1(単一選択) 「AI(人工知能)」として最も適切な記述はどれか。

AIは「能力」の話であり、ロボット等の「身体」とは区別されます。画像処理はあくまでAIの一部応用です。

問2(単一選択) 1956年に開かれたダートマス会議について、最も適切な記述はどれか。

1956年夏のダートマス会議は、マカーシーらが「人工知能」という言葉を持ち込んだ発祥の場とされます。

問3(単一選択) 機械学習の特徴として最も適切な記述はどれか。

Aはルールベース。Dの「教師なし(unsupervised)」は機械学習内の一分類で、機械学習全体とは異なります。

問4(単一選択) 教師なし学習の例として最も適切なものはどれか。

クラスタリング・次元削減は教師なし学習の代表例。Aは教師あり、Cは強化学習、Dは半教師ありです。

問5(単一選択) 「過学習(オーバーフィッティング)」として最も適切な記述はどれか。

対策は正則化やドロップアウトなど。Dは「未学習(アンダーフィッティング)」という別の概念です。

問6(単一選択) 弱いAI(ANI)と強いAI(AGI)の関係として最も適切な記述はどれか。

ANI=特定領域特化(現行すべて)、AGI=汎用的で未実現。この区別は定番の出題ポイントです。

問7(単一選択) AIの第二次ブーム(1980年代)を代表する技術はどれか。

第一次=探索・推論(トイプロブレム)、第二次=エキスパートシステム、第三次=ビッグデータ+ディープラーニング。この対応が定番です。

問8(単一選択) シンギュラリティ(技術的特異点)について最も適切な記述はどれか。

「AI効果」(進歩速度を実感しにくい)は、この種の予測に対する批判材料としても論じられます。

問9(単一選択) GAN(敵対的生成ネットワーク)のしくみとして最も適切な記述はどれか。

BはVAE、CはGPT系の生成方式、DはBERTの事前学習タスクです。GANは「競争」がキーワード。

問10(単一選択) Transformerの特徴として最も適切な記述はどれか。

Transformerは並列処理が高速化の要。RNN逐次処理の制約を超えた点がLLM時代の基盤です。

問11(単一選択) BERTについて最も適切な記述はどれか。

AはGPT系。改良版にRoBERTa・ALBERTがあります。

問12(単一選択) RLHFについて最も適切な記述はどれか。

RLHFはアライメント(人間の意図との整合)の中核技術です。

問13(単一選択) RAG(検索拡張生成)について最も適切な記述はどれか。

RAGは「再学習なしで更新可能」「根拠に追従してハルシネーション抑制」がポイント。DはMCPという別の概念です。

問14(単一選択) MCPについて最も適切な記述はどれか。

MCPはHost(AIアプリ)・Client・Server(ツール/データソース)で構成されます。

問15(単一選択) AIエージェントの特徴として最も適切な記述はどれか。

「応答して終わり」ではなく「行動して完遂する」のがエージェントの本質です。GenSpark・Manusなどが代表例。

問16(単一選択) 日本におけるディープフェイクの法的規制の実態として最も適切な記述はどれか。

「厳格に法律で規制されている」という記述は不適切になりやすい定番の罠です。

問17(単一選択) 個人情報保護法における「要配慮個人情報」について最も適切な記述はどれか。

Bの匿名加工情報は2021年改正で導入された別の概念です。「要配慮情報」と混同しないこと。

問18(単一選択) 日本におけるAIが生成した作品の著作権について最も適切な記述はどれか。

「どの国でも一律」という絶対的な表現は誤りです。人間の創作的判断の痕跡を残すことが実務上の対策になります。

問19(単一選択) 「AI新法」(人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律)について最も適切な記述はどれか。

「義務付与があるか」「罰則はあるか」(どちらもなし)、「施行日はいつか」が定番の出題ポイントです。

問20(単一選択) Temperatureパラメータの用途について最も適切な記述はどれか。

「正確性が欲しいなら低いTemperature」「発散したいなら高いTemperature」— 用途との対応が問われます。

問21(複数選択) 過学習を防ぐための技法として適切なものをすべて選べ。

A・Bが正しい。Cは過学習そのもの、Dも過学習を招く要因です。

問22(複数選択) テキスト生成AIが不得意・注意を要するものとして適切なものをすべて選べ。

A・B・Dが正しい。Cの基本的な要約はテキスト生成AIの得意とする領域です。

付録

A. 頻出語彙チェックリスト

過去に公開されている対策記事や公式サンプル問題に繰り返し登場するキーワードです。「名称⇔意味・対応づけ」を説明できるかを自問してください。

カテゴリ語彙
基礎ダートマス会議 / ルールベース / 機械学習(教師あり・なし・強化学習)/ ノードと重み / 過学習・正則化・ドロップアウト / ANI・AGI / エキスパートシステム / シンギュラリティ / AI効果
モデルボルツマンマシン / CNN / VAE(潜在ベクトル)/ GAN(生成器・識別器)/ RNN・LSTM(隠れ層)/ Transformer(自己注意力・位置エンコーディング)/ BERT(MLM・NSP)/ GPT系(パラメータ・データセット・RLHF・アライメント・ファインチューニング)
最新動向RAG(ベクトルDB・チャンク化)/ AIエージェント / MCP(Host・Client・Server)/ ディープフェイク / 偽情報 / Sora・Veo3 / GenSpark・Manus
法務・倫理要配慮個人情報 / 匿名加工情報 / マスキング / 第三者提供 / 著作権(AI生成物)/ 肖像権・公表権 / 不正競争防止法(営業秘密)/ AI社会原則 / AI事業者ガイドライン / AI新法(AI推進法)
プロンプトN-gram / 事前学習 / Temperature / Top-p / プロンプト4要素 / ゼロショット・フューショット / Chain of Thought / ハルシネーション / ファクトチェック

B. 2〜3週間での学習計画(例)

期間内容
1日目第0章(試験の全体像)+第1章。ダートマス会議・ブーム史・ANI/AGIを暗記。
2〜3日目第2章。モデル系の「名称⇔仕組み」対応表を自分で書き出せるまで反復。
4〜5日目第3章+第4章前半(リテラシー・個人情報保護法)。RAGとMCPの図は自力で描けるように。
6〜7日目第4章後半(知的財産・ガバナンス・AI新法)+第5章。法令の名称・施行日は暗記必須。
8〜10日目付録Aの語彙チェックリストを全問自答。間違えた項目だけ本文に戻って復習。
11〜12日目第6章の模擬問題+公式サンプル問題を2セット解く。不正解は解説と照合して原因を特定。
直前1〜2日「試験の禁止事項(0.3)」と時間配分だけ復習し、十分休む。

C. 出典・参考資料

  • 一般社団法人 生成AI活用普及協会(GUGA)公式サイト:「生成AIパスポート試験 出題の概要」https://guga.or.jp/outline/ ・「よくある質問(FAQ)」https://guga.or.jp/qa/
  • GUGA公式シラバス(2026年2月試験以降版): https://guga.or.jp/assets/syllabus.pdf
  • GUGAサンプル問題: https://guga.or.jp/assets/sample.pdf
  • 公式テキスト: 『生成AIパスポート 公式テキスト』第4版(DAIL・有斐閣ほか)— 本ページは公式教材ではなく、学習の補助を目的とした非公式ガイドです。
  • 経済産業省等「AI事業者ガイドライン」(v1.1, 2025年10月改訂)
  • 『人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律』(令和7年法律第53号)
  • theport.jp:「生成AIパスポート試験対策」系記事(問題傾向・頻出語の参考。2026-08時点の公開情報より)
免責事項: 本ページは学習補助を目的とした非公式教材です。試験内容・費用・スケジュールなどの情報は作成時点(2026年8月)の公式サイト等に基づくものであり、最新かつ正確な情報については必ず GUGA 公式サイトで確認してください。合格ライン等の非開示事項を推測した表現は行っていません。